在学生の声増田 直樹 さん

学習が進むにつれて、法の学習は単に条文を覚えることだけではなく、答が見つかるかさえわからない、とてつもなく奥の深い学問であることを知りました。

増田  直樹  さん
  • 入学:2019年4月(3年次編入学)
    就学時:50歳代
    居住エリア:静岡県在住
    職業: 会社員
    (2021年10月掲載)

入学のきっかけを教えてください。

 50 歳を過ぎたあたりから、定年後にも仕事をするために資格試験に挑戦したいと思いはじめました。大学卒業資格が受験の要件となる試験もあったことと、若いころに事情があって中途退学した大学をちゃんと卒業したいという思いから、費用や通学の面で卒業可能な通信制大学を検討しました。中央大学に決めたのは、「法科の中央」のカリキュラムがこの費用で学べるのか、と思ったこと、そして法律系の資格試験の勉強にもなるということからでした。

レポート学習の添削指導を受けた感想を教えてください。

 初めのころは稚拙なレポートばかりだったので、基本的なことから、レポート用紙が真っ赤になるほど指導を受けて正直落ち込むこともありました。しかし、その指導のどれもが大切な内容で、その指摘に沿って手直しをしていくうちに色々なことが見えてきて、最高評価のレポートも書けるようになりました。真剣に指導してくださったインストラクターの方々には本当に感謝しております。

日々の学習時間の確保はどのようにされていますか?

 仕事が終わった後は、とても集中して勉強できる気力が残っていないので、勉強やレポート作成は休日に行っています。仕事の日は寝る前に少しだけ教科書を読む程度ですが、それでも毎日法律に触れるようには心がけています。二人の子供たちは大学院生と高校生で、もう手がかからないので休日はかなりの時間を勉強に当てられます。ドラマも見ず、趣味のゴルフの練習にも行かずに卒業までは頑張るつもりです。

オンデマンドスクーリングは、いつ受講されていますか?

 レジュメを見ながらしっかり受講するのは休日だけになりますが、その前に通勤の車の中でスマホを使って音声だけで予習をしていました。片道50分程の通勤時間を活用でき、意外とよく頭に入ったのでとても有効でした。

社会人になってから法律を学ぶ面白さはどのようなところにありますか?

 実際に仕事上の場面で遭遇する出来事に関係していたり、家族に関わることも多くあり、非常に興味を持って学習できることです。ニュースを見ていても今までとはまったく違う角度・深さで理解でき、「あ、この前に勉強したことだ」と思うことが多々あります。また、日々忙しく仕事だけをしている生活に、知識というエッセンスが加わることで今までにない充足感が得られています。
 できるだけ早い卒業を目指して急いでレポートを提出し、全体の約半分の単位を修得できたのですが、最近は考え方が変わり、もう1年、時間をかけてでもインストラクターの方の指導をより丁寧に理解し、ひとつひとつの科目をじっくりと深く身に付けていきたいと思っています。

中大通教で学ぶ中で、印象に残っていることを教えてください。

 初めてレポートを出したのが「商法(会社法)」でした。何度もレポートが不合格になり、やっと合格したのですが、その後の科目試験で初めて最高評価をいただいたのが、なんとその「商法(会社法)」でした。インストラクターの方も大変だったと思います。Webサイト上で科目試験の成績評価を見たときは、本当に頑張って良かったと思えました。
 それから、今までの学習を通して法の勉強というものに対する印象がガラリと変わりました。法を学ぶということは、現在の法の条文を理解し覚えていくこと、というのが学習前のぼんやりとした印象でした。しかし、学習が進むにつれて、法の学習は単に条文を覚えることだけではなく、今ある法に対する様々な立場からの解釈、時代による社会の変化のなかで法はどのように機能してきたのか、今後のために変わるべきこと変わるべきではないことは何なのか、などへの深い探求心が大切であり、答えが見つかるのかさえわからないとてつもなく奥の深い学問であることを知りました。そして何より、我々が今の法を享受できるまでに払われた数多くの犠牲と、それを克服してきた先人の努力に頭の下がる思いでいっぱいです。

中大通教の学びが、お仕事や日常生活で生かされた場面を教えて下さい。

 中大通教での学習開始と同時期に定年後の仕事のために行政書士の試験勉強を始めました。同時にこの2つを勉強するのは厳しかったので、最初の1年はほぼ行政書士の勉強がメインでした。通教での学習は、「憲法」、「行政法1」、「商法(会社法)」のオンデマンドスクーリングの受講だけでしたが、その講義やレジュメにあった判例が役に立ち、行政書士試験はその年に合格出来ました。
 また、労働法は、今の職場環境を考えるうえでとても役に立つと思っています。業務に関連する運行管理や安全確保のためにも、しっかりと学習しようと思っています。

今後の夢や目標を教えてください。

 あと数年で現在勤めている会社の定年をむかえますが、それまでに司法書士試験に挑戦したいです。定年後は、大学で学んだ幅広い法律知識と資格試験での専門的な知識を生かして、地域の方々のために貢献できるような仕事をしていく、ということが今後の夢です。また、これは色々な事情で実現が難しいのですが、息子の大学進学に合わせて自分も上京して、法科大学院に通うことができたらどんなにいいだろうと妄想しております。