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RESTUDY

卒業生の声 豊本 員寿 さん


「学びは究極のアンチエイジング」
これまで知らなかったことを知る喜びを知って自分の中にある知的好奇心を刺激し続けることは、生き方・考え方を若々しく保つために必要不可欠だと信じています。

入学:2015年4月(1年次入学)
卒業:2024年3月
就学時:40歳代
職業:会社員
居住エリア:大阪府在住
2023年度卒業生総代。
(2024年5月掲載)

中大通教で法律を学ぼうと思ったきっかけを教えてください。

 高校生のとき、進学先として法学部と化学系の学科で迷ったのですが、当時は工学部の応用化学科に進学しました。しかしダラダラと在籍したあげく退学してしまい、24歳のときに地元・大阪に帰って就職しました。縁あって電子回路の設計という畑違いの仕事に従事することになりましたが、ずっと自分の中に残っていた、大学を卒業できなかったコンプレックスを払拭したい!それならば高校生のときに進路の選択肢にしていた法律を学ぼう!法律といえば中央大学!と考えて中大通教に入学しました。入学当初は「大学卒業という"忘れ物"を取りに行く」という意識が強かったように思います。

レポート学習に取り組まれた感想を教えてください。

 通教の学習はレポートとの格闘がすべて、と言っても過言でないくらいたいへんでした。まずどこから手を付けたらいいかわからない、教科書のどこを読めばいいのかわからない、読んでもなかなか理解できない、書き始めてもすぐに手が止まってしまう、書いてみたら字数が多くなりすぎてしまって削る箇所に頭を悩ませる...など苦しかったことを挙げたらいくらでも出てきます。中大通教ではスクーリング前にレポートを合格させておくことが前提になっていて、基本的には独学で教科書・参考文献を読んでレポート作成に取り組まなければならないため、その意味でもレポート作成はほんとうにハードワークでした。
 ただ通教の良いところは、提出したレポートが必ず添削や講評付きで手元に戻ってくることです。「通信教育だから当たり前じゃないか」と言われればその通りですが、自分の書いたレポートをその道の専門家の先生に見てもらい、しっかりフィードバックしていただけるというのは、今思い返してもたいへん貴重で贅沢なことだと思います。

学習の計画は、どのように組み立てていましたか?

 毎月・毎週の計画を立ててコツコツと取り組むほうが良いことはわかっていましたが、もともとそういうのが苦手で、また今年こそは!と意気込んで計画を立てても、計画が崩れたとたんにモチベーションが下がってしまう性格なので、とにかくあらかじめ受講すると決めておいた短期スクーリングや夏期スクーリングを申し込んでしまい、早目に受講料を支払うようにしました。そして遠方なら宿泊先も決めて、さらに友人にスクーリングを受講すると宣言して退路を断ったうえで、その科目のレポート作成に集中することにしていました。それでもスクーリング開講までには間に合わず、スクーリング後にレポートを書いていることもしばしばありました。その意味ではずっとヒヤヒヤ、綱渡りだったと思います。そうやって提出したレポートが不合格になってしまい、スクーリング試験が無効になったときはガックリ落ち込みましたが、そのときはできるだけ早くレポートを再提出して合格させて、直近の科目試験でリベンジをはかるようにしました。

スクーリングの受講科目や科目試験の日程など、スケジュールはどのように決めていましたか?

 宿泊費や交通費はかかりましたが、対面形式のスクーリングが自分の性格に向いていると感じていましたので、年度初めまでに発表される短期・夏期スクーリングの開講スケジュール・開講場所の一覧表をにらめっこしながら、今年中に単位を取りたい科目・仕事の予定・予算などと照らし合わせて1年間の履修計画を立てていました。そして先程もふれましたが、スクーリング受講日をレポートの締め切りに見立てて、レポートを作成するように努めました。ちなみにスクーリングでは東京だけでなく名古屋や福岡にも足を運び、つかの間の旅行気分も楽しんでいました。

受講したスクーリングの中で印象に残っている科目を教えてください。

 印象深いのは「演習」です。憲法・民法・民事訴訟法の3科目の演習を受講しましたが、いずれの演習科目も、各自に割り当てられた最高裁判例を読み込んで資料を作成したうえで、先生や他の受講生に配布して説明し、みんなで議論をする形式の授業で、資料作成や発表準備はとにかくたいへんでした。しかし判例の原文や体系書を調べて読み込む方法を徹底して教えていただけたことで、「法的に思考する方法」や「法律学の学び方」のコツを自分なりにつかむことができたと思います。そしてこの思考方法は、その後のレポート作成・試験における答案作成にとても役立ちました。

 演習以外のスクーリングも専門科目・教養科目を問わず、受けてよかったなあ!と思う講義ばかりでしたが、あえてひとつ選ぶとすれば、高田淳先生の「民法3・4」を挙げたいと思います。癒し系な優しい先生でしたが、講義では「条文・趣旨・要件・効果」という法解釈の基礎を一貫してみっちり教えてくださったことで、民法への取り組み方がわかり、民法が好きになりました。

優秀な成績を収めて、卒業式では総代を務められました。学習を継続できたモチベーションはどこからきていたのでしょうか。

 いつもすぐに投げ出しがちな性格の自分が、卒業までたどりつくことができたなら、自分を変えられるかもしれない...そんな思いが原動力になっていたと思います。そしてその気持ちをなんとか持ち続けられたのは、ずっとそばで応援してもらった家族や友人のおかげです。時に励ましてもらい、時にお尻をたたかれたからこそ、ここまで走り抜けることができました。またスクーリングで出会った友人たちからも有益な情報だけでなく、卒業までたどりつくための、たくさんのやる気・エネルギーをいただきました。この場をお借りして心から感謝申し上げたいと思います。

中大通教で体系的に法律を学んだことで、ご自身に変化はありましたか?また、お仕事や日常生活で役に立ったことや良かったことはありますか?

 仕事では学んだ法律の知識を使う場面はほとんどありませんでしたが、在学中に父が他界し、相続の手続きが必要になったときには、法律を学んでいてほんとうによかったと思いました。ただそれ以上に、レポート課題・スクーリング・科目試験を数多くこなすことで、少しずつ「バランス感覚」・「複眼的な思考」・「論理的で説得力のある文章を書く能力」が向上していく実感がありました。こうやって身につけた力は無形の財産として、あらゆる場面でとても役立っていると感じています。

今後の夢や目標を教えてください。

 時間はかかってしまいましたが、ようやく入学時の目的である「大学卒業という"忘れ物"」を取りに帰ることができました。そしてその道中で卒業証書だけでなく、たくさんの"宝物"をいただくことができました。これからも法学だけでなくあらゆることに関心を持ち続けて、謙虚に楽しく学びを継続していきたいと思います。

入学を検討している方にメッセージをお願いします。

 法律を体系立ててしっかり学んでみようかなあ・・・という意欲を少しでも持っておられるなら、ぜひ中大で学び始めてください!通信教育はなかなか続けられない、法学は難しい...そんな情報ばかり目にすると尻込みしてしまいそうになりますが、とにかく始めてみて、自分で体験してみないとわからないことがたくさんあります。そして始めてみれば案外なんとかなります!堅物で融通の利かなそうな法律もじっくり学んでみると、長年にわたって磨き上げられた人々の知恵が垣間見えてけっこう面白く感じると思います。また中大通教は法学部しかないぶん、とにかく法学を学びやすいようにカリキュラム・学習環境が整備されています。安心して飛び込んでみてください。
 最後に、これはあくまで「個人の感想」ですが、これまで知らなかったことを知る喜びを知って、自分の中にある知的好奇心を刺激し続けることは、生き方・考え方を若々しく保つために必要不可欠、いいかえれば「学びは究極のアンチエイジング」だと信じています。中大通教での学びを通じてさらに素敵な大人にアップデートする一歩を踏み出されることを願っています。