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RESTUDY

卒業生の声 中村 謙吾 さん


海外の顧客との契約交渉において、以前より一段上のレベルでの法務支援が可能となりました。

入学:2015年4月(3年次編入学)
卒業:2018年3月
就学時:30歳代
居住エリア:神奈川県在住
職業:会社員
(2021年2月掲載)
2019年9月Queen Mary University of Londonのロースクールへ進学し、2020年10月卒業。

現在のお仕事について教えてください。

 企業の法務部に所属しており、国内及び海外案件における、契約支援、紛争解決、M&Aといった幅広い分野の法務業務を担当しています。

法律を学ぼうと思われたきっかけと、中大通教への入学を決めた理由を教えて下さい。

 中大通教への入学の前に、外国語大学を卒業しました。「英語を生かせる仕事を」と思い、海外営業職に就いたのですが、その後法律に関わる部署へ転属となりました。最初の頃、海外との契約交渉を中心に担当していたのですが、次第に高度で複雑な案件を任されるようになり、法律の知識不足を痛感させられるようになりました。
 そんなとき、上司から中央大学で法学の通信教育を行っていることを聞き、本課程への入学を決めました。中央大学は法学教育で定評があり、通信教育においても開講科目、スクーリング、教員陣とも充実しているのが魅力でした。また、初めての通信教育に少し不安もありましたので、学生に対するサポート面でも中大通教なら安心できました。

お仕事もある中で、学習計画はどのように立てましたか?

 2〜3年間での卒業を考えていましたので、計画通り卒業するために各年に修得する必要のあるおおよその単位数を把握した上で、学習計画を立てました。スクーリングにはできるだけ多く参加したいと考えていたので、希望するスクーリングの日程から逆算して学習・レポート作成時期を設定していくと、自ずとスケジュールが決まったように思います。
 スクーリングの日程は各年度開始前に一年分まとめて公開されるので、会社へスクーリング参加のための休暇取得計画を前もって伝えることができたことも助かりました。
 当然、仕事の都合もあり、全ての学習計画が予定通り進んだわけではありませんが、遅れが出た時は、主に、スクーリングを受けない科目やスクーリングが比較的頻繁に開催される科目を後回しにすることで調整していました。

中大通教で学んだことで、お仕事や日常生活にどんな変化がありましたか?

 たとえば、以前は契約審査において「契約条件が有利か不利か」に着目しがちだったのですが、いまは「法律にこういった定めがあるため、このような文言や修正が必要」といった広い観点で検討することも自ずとできるようになりました。そのため、法律相談の仕事を以前より多く任されるようになりました。
 また、ものごとを深く論理的に考えられるようになり、文献等を使った調査のスピードや精度も、レポート作成のおかげで向上したと感じています。 海外関係の仕事では、日本法を直接適用する事は少ないですが、法の基本的なコンセプトは海外の法律と共通しているものが多々ありますので、中大通教で日本の法律を学んだことで、海外の法律への理解度も向上しました。
 それによって、たとえば、海外の顧客との契約交渉において、より的確に意見表明する、社内関係者へより正確かつ分かりやすく相手方弁護士の主張を説明する、といった、以前より一段上のレベルでの法務支援が可能となりました。

海外のロースクール進学を意識するようになった理由を教えてください。

 もともと海外大学院留学に興味を持っていましたが、アメリカやイギリスのロースクールは法学士保有者以外の学生を原則的に受け入れていないことが多く、ロースクールへの進学は難しい状況でした。

 しかし、中大通教を始めて、法律への学習意欲がより高まったこと、また、法学士取得の目処が立ったことから、会社へ強くロースクール留学希望を訴えました。

 結果、イギリスのロースクールへ留学派遣が決定しました。会社からは、派遣者選考において、中大通教を通して、業務外でも自己研鑽に励む姿勢や、学習意欲を高く評価したとのコメントをいただきました。

ロースクールではどんなことを学ばれましたか?印象に残っていることや日本の大学・法科大学院との違いを教えてください。

 イギリスのロースクールは専攻が細分化されており、専攻の法分野について深く学ぶことが通常ですが、私の場合は、業務上様々な法分野へ対応する必要があることから、国際商事、国際仲裁、M&A、独占禁止法といった広範な法分野を選択しました。

 また、イギリス法のみを学ぶのではなく、EU法やその他国際的な法規範との比較法的な検討や国境を跨ぐ法律問題の検討を多く取り入れており、日本の大学よりも、国際的に通用する法曹の育成に力を入れていると感じました。

 私が通ったロースクールには欧州を中心に全世界の法域から学生が集まっており、一つのトピックでも、様々な国の法律の見地から異なる意見が出てディスカッションに展開する様子は、日本の大学ではあまり見られない風景かと思います。 他には、授業時間が1コマ3時間で設定されていたり、回答期限が24時間に設定されている持ち帰り試験があったりと、あまり馴染みのない授業制度もありました。

ロースクールで中大通教での学びが生かされた場面を教えてください。

 日本からの学生は非常にマイノリティであり、自国の法律の見地(私の場合、日本法)から意見表明を求められた際に他の人に頼ることができませんでしたが、中大通教での学習成果を生かして乗り切ることができました。

 イギリスのロースクールは卒業論文の合格が卒業必須要件となっていますが、中大通教で得た知識は、卒業論文における日本法とイギリス法等との比較法的検討・分析に貢献し、また、中大通教で卒業論文を作成した経験はリサーチや執筆に生かすことができました。

中村さんが思う「中大通教の魅力」を教えてください。

 中大通教は、各科目の単位修得のために必要な学習時間とレポート作業を考えると、決して簡単に卒業できるとは言えないと思います。しかし、卒業まで辿り着いた際には、会社の業務でも生かせる実践的なレベルの法律知識を得ることができるので、法律関係の仕事に就きたい方や、契約等に関わるお仕事をしていてステップアップしたい方などにとって魅力的な教育が提供されていると思います。
 また、中大通教の事務室には、イギリスのロースクールへの出願書類の準備の際に親身に相談に乗っていただき、在学生・卒業生へのサポートが充実している点も魅力の一つです。

今後の夢や目標を教えてください。

 中大通教とロースクールで得た知識経験を生かし、より高度な法務業務に取り組んでいく予定です。将来的には、法務要員として海外拠点での駐在にもチャレンジしたいと考えています。