司法試験合格 卒業生インタビュー
氏名:二宮 明美さん
卒業:2016年3月
居住エリア:東京都在住
2016年4月国立大学法科大学院進学
2023年11月司法試験合格
二宮さんは2016年3月に中央大学法学部通信教育課程を卒業し、翌月の4月には国立大学の法科大学院に進学。仕事や家庭との両立を図りながら学業に励み、2023年11月にはついに司法試験に合格されました。数々の挑戦を乗り越え、成長と発見を重ねながら夢に向かって歩み続けた二宮さん。その歩みの中で得たものや、未来への展望について、今回じっくりとお話を伺いました。
卒業:2016年3月
居住エリア:東京都在住
2016年4月国立大学法科大学院進学
2023年11月司法試験合格
二宮さんは2016年3月に中央大学法学部通信教育課程を卒業し、翌月の4月には国立大学の法科大学院に進学。仕事や家庭との両立を図りながら学業に励み、2023年11月にはついに司法試験に合格されました。数々の挑戦を乗り越え、成長と発見を重ねながら夢に向かって歩み続けた二宮さん。その歩みの中で得たものや、未来への展望について、今回じっくりとお話を伺いました。
Q1、現在は司法修習期間と伺いましたが、どのような日々をお過ごしですか?
はい、今は司法修習の実務修習期間で、裁判所や弁護士事務所、検察庁などを回らせていただいています。机の上で学んできた法律が、実際の現場でどのように使われているのかを直接見て、すごく楽しく勉強しています。『あ、こうやって法律が実務で活かされるんだな』って実感することが多くて、日々新しい発見があって充実しています。
Q2、以前インタビューさせていただいた際には、ロースクール進学が決まったタイミングでした。その後、ロースクールを卒業され、司法試験合格までの道のりをお聞かせください。
司法試験用法文と卒業証書
【ロースクール時代】
未修コースに入って、3年間の予定だったんですけど、実は1年留年しちゃって、4年間通いました。やっぱり子育てや家庭との両立が思った以上に難しくて、もう1年通うことになったんです。それに、通教(通信制)だと自分のペースで夜中とかに勉強できたんですけど、ロースクールは通学だから、通学時間もあって、自分のペースが崩れちゃったっていうのもありましたね。
でも、未修コースには法律未経験の方も多かったんですけど、私は通教で法律の基礎を勉強してたおかげで、ロースクールに入ってからも、スムーズに勉強を始められました。そこは本当に助かりました。
【司法試験時代】
それに加えて、もう一つちょっとカッコ悪い話をすると、ロースクール卒業後の司法試験にすぐには合格できなくて、複数回の受験後に合格しました。なので、司法試験浪人をしていた時期があったんです。
中大通教で勉強していた頃は、最初はそんなに友達はできなかったんですけど、それでも少しずつ学友が増えました。みんな家庭や仕事を抱えながら勉強していて、すごく大変な中で頑張っているんですよ。そんな中で自分はロースクールに行ける幸運があるんだから、このチャンスを無駄にしちゃいけないなっていう気持ちがあって。学友たちの存在が、私のモチベーションをずっと支えてくれていました。
未修コースに入って、3年間の予定だったんですけど、実は1年留年しちゃって、4年間通いました。やっぱり子育てや家庭との両立が思った以上に難しくて、もう1年通うことになったんです。それに、通教(通信制)だと自分のペースで夜中とかに勉強できたんですけど、ロースクールは通学だから、通学時間もあって、自分のペースが崩れちゃったっていうのもありましたね。
でも、未修コースには法律未経験の方も多かったんですけど、私は通教で法律の基礎を勉強してたおかげで、ロースクールに入ってからも、スムーズに勉強を始められました。そこは本当に助かりました。
【司法試験時代】
それに加えて、もう一つちょっとカッコ悪い話をすると、ロースクール卒業後の司法試験にすぐには合格できなくて、複数回の受験後に合格しました。なので、司法試験浪人をしていた時期があったんです。
中大通教で勉強していた頃は、最初はそんなに友達はできなかったんですけど、それでも少しずつ学友が増えました。みんな家庭や仕事を抱えながら勉強していて、すごく大変な中で頑張っているんですよ。そんな中で自分はロースクールに行ける幸運があるんだから、このチャンスを無駄にしちゃいけないなっていう気持ちがあって。学友たちの存在が、私のモチベーションをずっと支えてくれていました。
Q3、法律を学ぶことで得られる力とは、どのようなものだと思いますか?
ラテン語のことわざで、『"Ubi societas, ibi jus."(社会あるところに法あり)』というものがあります。ラテン語の読み方はわからないんですけど(笑)、このことわざが表しているように、人が集まって社会を作ると、必ず揉め事やトラブルが出てきますよね。その調整役として機能しているのが法だと思います。
法律を学ぶと、社会で揉め事に遭遇したり、自分が関わることになった時に、どう行動すればいいのかがすぐにわかるようになります。迷わずに『こうすべきだな』とか、『こうした方がいいんじゃないか』と判断できるので、生活がすごく楽になるんです。
もう一つは、やっぱり社会のことがよくわかるようになることですね。ニュースを見ていても、『これは刑法だからこうだよね』とか、『行政法だったら当然こうだよね』ってすぐに理解できるので、ニュースを見るのも楽しくなります。人と話していても、『それはそうじゃない』って自分の意見がしっかり出てくるので、視野も広がりますし、自分が社会の一員としてどう生きていくか、より明確な指針になると思います。
法律を学ぶと、社会で揉め事に遭遇したり、自分が関わることになった時に、どう行動すればいいのかがすぐにわかるようになります。迷わずに『こうすべきだな』とか、『こうした方がいいんじゃないか』と判断できるので、生活がすごく楽になるんです。
もう一つは、やっぱり社会のことがよくわかるようになることですね。ニュースを見ていても、『これは刑法だからこうだよね』とか、『行政法だったら当然こうだよね』ってすぐに理解できるので、ニュースを見るのも楽しくなります。人と話していても、『それはそうじゃない』って自分の意見がしっかり出てくるので、視野も広がりますし、自分が社会の一員としてどう生きていくか、より明確な指針になると思います。
Q4、二宮さんはこれまで常に新しいことに挑戦してこられたと思いますが、そのエネルギー源はどこから来ているのでしょうか?
エネルギー源ですか?多分、『何とかなるさ』っていう気持ちですかね(笑)。好奇心が旺盛なので、『とりあえずやってみて、ダメなら別のことをやればいい』って感じです。例えば、中大通教に願書を出した時も、『出してみて頑張るけど、もしダメでもそんなに人生困らないでしょ』って軽い気持ちでした。何でもやってみて、とりあえずスタートしたら一応頑張る、くらいの感じですね(笑)。
あと、目標を高く持ちすぎないことも大事です。以前のインタビューで中期目標の話をしたと思うんですけど、長期の目標を持ちながらも、最初は小さな目標を立てるのがいいと思います。例えば、法律を全然勉強してない人がいきなり『司法試験に合格するぞ!』って目標を立てたら、あまりに大変すぎて途中で嫌になっちゃうかもしれないじゃないですか。だから、『1年でこれだけ単位を取る』とか、『絶対に卒業する』とか、『友達を作る』とか、あるいは何かの法律系の資格を取るとか、そういう小さな目標を設定しておいて、それをクリアしていく感じですね。で、『頑張れば司法試験まで行けたらいいな』くらいに段階を踏んでいくと、無理なく進めると思います。
あと、目標を高く持ちすぎないことも大事です。以前のインタビューで中期目標の話をしたと思うんですけど、長期の目標を持ちながらも、最初は小さな目標を立てるのがいいと思います。例えば、法律を全然勉強してない人がいきなり『司法試験に合格するぞ!』って目標を立てたら、あまりに大変すぎて途中で嫌になっちゃうかもしれないじゃないですか。だから、『1年でこれだけ単位を取る』とか、『絶対に卒業する』とか、『友達を作る』とか、あるいは何かの法律系の資格を取るとか、そういう小さな目標を設定しておいて、それをクリアしていく感じですね。で、『頑張れば司法試験まで行けたらいいな』くらいに段階を踏んでいくと、無理なく進めると思います。
Q5、以前のインタビュー(中大通教を卒業時)で、最終的には司法ソーシャルワークに関わる法律家を目指しているとお話しされていましたが、そのお気持ちは今でも変わりませんか? また、これからの目標を教えてください。
司法ソーシャルワークには今でも強い興味があります。これは、公益性を持った法曹としての役割を果たすという意味なんですが、就職活動を進める中で、司法過疎地にも興味を持つようになりました。司法過疎地に住んでいると、弁護士さんへのアクセスがとても難しく、憲法で保障されている『弁護される権利』が十分に行き渡っていない現実があるんです。そういった状況に対して、何かできないかという気持ちが芽生えました。
今後の目標としては、司法ソーシャルワークにも興味がありますし、司法過疎地での活動にも関心があります。できれば、両方をバランスよく実践できる法律事務所で働きたいと思っていますし、まずはどちらか一方を始めて、徐々にもう一方にも取り組むようにしていけたらと考えています。いずれにせよ、公益性の高い仕事を通じて、社会に貢献できる法曹を目指していきたいと思っています。
今後の目標としては、司法ソーシャルワークにも興味がありますし、司法過疎地での活動にも関心があります。できれば、両方をバランスよく実践できる法律事務所で働きたいと思っていますし、まずはどちらか一方を始めて、徐々にもう一方にも取り組むようにしていけたらと考えています。いずれにせよ、公益性の高い仕事を通じて、社会に貢献できる法曹を目指していきたいと思っています。
Q6、二宮さんと同じ年代で今、一歩踏み出すか迷っている方にぜひメッセージをお願いします。
迷っている気持ち、すごくよくわかります。私自身も、願書を出すまで本当に悩みました。4月入学の願書締切が5月末だったんですが、最終日のその日に、八王子の事務所まで急いで書類を持っていったんです。それまでに書類は全て揃えていたのに、迷いに迷って、最終日にようやく『やっぱり出そう』と決心しました。電車に飛び乗って、京王線で事務所まで行って、事務職員さんに助けてもらいながら、ギリギリで提出できたんです。だから、迷っている気持ちはすごく理解できます。
その上で、伝えたいのは、ぜひ自分の1年後、2年後、5年後、10年後を想像してみてください。目を閉じて、未来の自分に問いかけてみるんです。「あの時、願書を出していればよかった」と思うのか、「出してみてダメだった」と思うのか。願書を出した未来と出さなかった未来、どちらの自分が今の自分に何を伝えるか、考えてみてほしいんです。
私が答えを言っちゃうと(笑)、多分、10年後には『あの時、中大で勉強しておけばよかった』って思うんじゃないかなと思います。だから、少し距離を置いて、自分を俯瞰してみて、いろいろな未来を想像してみてください。
その上で、伝えたいのは、ぜひ自分の1年後、2年後、5年後、10年後を想像してみてください。目を閉じて、未来の自分に問いかけてみるんです。「あの時、願書を出していればよかった」と思うのか、「出してみてダメだった」と思うのか。願書を出した未来と出さなかった未来、どちらの自分が今の自分に何を伝えるか、考えてみてほしいんです。
私が答えを言っちゃうと(笑)、多分、10年後には『あの時、中大で勉強しておけばよかった』って思うんじゃないかなと思います。だから、少し距離を置いて、自分を俯瞰してみて、いろいろな未来を想像してみてください。
Q7、二宮さんの原動力はなんでしょうか。
原動力って何でしょうね…。実は娘が今大学生なんですけど、『お母さんはキャリア迷子だから反面教師にしてる』なんて言われてるんです(笑)。就活をしている娘が、キャリアをしっかり築くことが大事だって言っていて、確かに私ももっと早くキャリアを考えていれば、20代前半で弁護士になれたかもしれないなと思うことがあります。今50代ですから、『ここから弁護士って遅くない?』なんて冗談交じりに言われることもあります(笑)。でも、一貫したキャリアを持つことって、本当に大切だなと改めて感じています。
あと、私、好奇心が強くて、やりたいと思ったらすぐにやってみたくなるんです。たとえばデザインの勉強も、やりたい!と思ったらすぐに始めちゃうタイプなんです。でも、何年かするとまた違うことをやりたくなっちゃって…良いのか悪いのかわからないんですけどね(笑)。
とはいえ、やってみて損はないと思います。もちろん、やみくもに続けるだけじゃなくて、ある程度客観的に見て、違う道に進むことも大事だと思います。でも、やっぱり最初に動き出すのが一番エネルギーがいるんですよね。だから、まずはその一歩を踏み出してみることが大切だと思います。
あと、私、好奇心が強くて、やりたいと思ったらすぐにやってみたくなるんです。たとえばデザインの勉強も、やりたい!と思ったらすぐに始めちゃうタイプなんです。でも、何年かするとまた違うことをやりたくなっちゃって…良いのか悪いのかわからないんですけどね(笑)。
とはいえ、やってみて損はないと思います。もちろん、やみくもに続けるだけじゃなくて、ある程度客観的に見て、違う道に進むことも大事だと思います。でも、やっぱり最初に動き出すのが一番エネルギーがいるんですよね。だから、まずはその一歩を踏み出してみることが大切だと思います。
Q8、二宮さんは、どうしてそこまで前向きにプラス思考で考えられるのですか?
そんなことないですよ。マイナス思考になることももちろんあります。ただ、マイナスな気持ちを持って何かをやろうとしても、うまくいったことがほとんどないんです。たとえば、人に対して恨みを持って、それをモチベーションに『見返してやる!』って頑張ってみても、結局それで成功したことがないんですよね。だから、単にプラスとかマイナスっていうよりも、戦略として成り立たないなって思うんです。そういう考え方は、だんだん自分の人生戦略から削れていった感じですね。
Q.9、二宮さんの最終目標はもう固まっていらっしゃいますか?
それとも、まだ他にもいろいろ挑戦したいことがありますか?
違うキャリアでということでは、それはもうないです。
今は司法修習に通っていて、まだ法曹資格を持っていないんですけど、今の目標としては、依頼者様の正当な利益をどう最大限に実現できるか。それを叶えられるプロフェッショナルになることが一番の目標です。まだまだ膨大な勉強が必要だと思いますが、公益も踏まえつつ、依頼者様のために精一杯頑張りたいと思っています。
今は司法修習に通っていて、まだ法曹資格を持っていないんですけど、今の目標としては、依頼者様の正当な利益をどう最大限に実現できるか。それを叶えられるプロフェッショナルになることが一番の目標です。まだまだ膨大な勉強が必要だと思いますが、公益も踏まえつつ、依頼者様のために精一杯頑張りたいと思っています。
Q10、今年の入学者は特に50代女性が多く、子育てを終えた方も多いと考えられます。家事を理由に勉強を諦めるべきではなく、二宮さんがロールモデルとなり、多くの人に挑戦する価値があると感じてもらいたいです。迷っている方にメッセージをいただけますか。
ネットを見ていると、迷っている方々の投稿がたくさんありますね。中でも、特に中高年の皆さんにお伝えしたいのは、月並みですが、『今が一番若い』と考えてほしいということです。明日の自分より今日の自分のほうが若いんだから、いつだってスタートは遅くないんですよ。あとは、年8万円の費用について心配される方もいますが、月にすると7千円にも満たないんです。ちょっと飲みに行けばすぐ使ってしまいますし、ブランド物のバッグも買えない。そう考えたら、勉強する方がよっぽど楽しいと思います。資格を取得できれば嬉しいですが、実利だけを追求するのではなく、そのプロセスを楽しんでほしいと思います。楽しむことで、自然と良い結果がついてくるのではないでしょうか。2024.8