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RESTUDY

卒業生の声 匿名 さん


ご家族の協力と学ぶ喜びを得ながら、勉強と家事・育児を両立!子育てが落ち着いたら再び勉学をスタートさせ、将来的には語学力を活かした弁護士を目指したい。

入学:2019年4月(1年次入学)
卒業:2024年3月
就学時:20歳代
職業:主婦
居住エリア:東京都在住
(2024年5月掲載)

中大通教で法律を学ぼうと思ったきっかけを教えてください。

 5年前に第一子を出産したとき、産後マタニティブルーがきました。子供は確かにかわいいし、育児もやりがいがありましたが、社会と断絶されたような気分で憂鬱になっていたと思います。そこで、自分のために何か新しいことを始めたいと思うようになり、大学卒業にチャレンジしようと決めました。

 子供がいて通学は厳しいと分かっていたので、自分のペースで勉強できる通信の大学を調べました。いくつか検討していると、夫から法律を知っていると必ず役に立つことがあるから法律を学んでみてはどうか、また中央大学は法科の中央と言われているほど定評があると勧められました。他の学問でもなく法律を学ぶなんて難しそうだなと思っていたところ、体験スクーリングのことを知り、参加してみました。当時の通信学部長の遠藤研一郎先生の講義で、成人の年齢が20歳から18歳に引き下がる改正民法についての内容でした。先生は改正の意味と影響などを平易な言葉でわかりやすく教えられたので、私はその内容に興味を持つことができました。体験スクーリングを終えてからはひょっとして私も勉強していけるのではないかという漠然ではありましたが、自信ができました。

レポート学習に取り組まれた感想を教えてください。

 高校までの勉強は、先生から教わったことをそのまま覚えることが中心で、習ったことに疑問を挟んだり、自分で調べて新しい知識を増やしたりしたことはあまりありませんでした。これに対して、レポート学習では1つのテーマについて深く掘り下げて調べ、自分の言葉でまとめるという勉強のやり方だったので、最初は戸惑いました。

 何とかしてレポートを提出すると、先生の添削がとても丁寧で情熱が感じられました。例えば、段落の初めはひとマス開けることや参考文献の書き方のような基礎的なことから、説得力のあるレポートにするための論理構成まで教えてくださいました。そして、返ってきたレポートの指導欄には私がレポートを取り組む際に思ったことや、知識が曖昧で不安だと思ったことなどを的確に指摘されていたので、まるで先生に私の頭の中を全部見透かされている感じで驚きました。

レポートはどのくらいのペースで作成、提出していましたか?また、平均的な学習時間を教えてください。

 レポートを進めるペースは科目ごとに異なりました。例えば、ドイツ語、フランス語のような語学の科目は1ヶ月間じっくり他の入門書などに取り組んでから一気に4通のレポートを1日で仕上げることもありました。他方、法律の科目だと1週間くらい参考文献をしっかりと読み込み2~3日かけて自分の言葉でまとめてレポートを仕上げていました。

スクーリングの受講科目や科目試験の日程など、スケジュールはどのように決めていましたか?

 シラバスの中から興味のある科目を選び、スクーリングの日程を先に見て出席できる日に開催される科目を優先的に選ぶようにしました。また、スクーリングや科目試験の日程があらかじめホームページで公開されるので、自分の日程と照らし合わせながら、1年のスケジューリングをしました。受講したいスクーリング申し込み期間を忘れてしまった経験があったので、その次からは科目試験やスクーリングの申込期間を逃さないようにスマートフォンに通知設定をしておきました。

5年間の在学期間、大変だったことはなんでしょうか。

 勉強と家事・育児を両立させることでした。子供を保育園に送り図書館に行って勉強したのですが、子供と帰ってきてから夕飯づくり、お風呂、寝かしつけ、おもちゃの片づけ、洗濯と育児・家事をこなすのが大変でした。自分で選んだことなので弱気になるわけにもいかず、何とか両立できるように工夫しました。例えば、夕飯のおかずを朝のうち自動調理器にセットしておく、おもちゃを減らす、洗濯は週末まとめてやるようにしました。

 勉強と育児の両立は心的にもつらい時がありました。スクーリングや科目試験の時はほぼ1日子供と離れなければなりません。特に、多摩キャンパスで開催された短期スクーリングに行った時は、京王電鉄の多摩動物公園駅で降りて歩いて行ったのですが、親と遊びに来た子供たちを見るとまだ幼いわが子のことを思い出して涙が出そうになったこともありました。私のわがままで子供に寂しい思いをさせているのではないかといつも悩みながら勉強しました。

卒業まで学びを継続できた秘訣を教えてください。

 本課程で学ぶ科目はどれも専門的な内容で学びの継続は簡単ではありませんでした。しかし、試行錯誤を繰り返して自分なりにレポート学習のコツのようなものがありましたので共有できればと思います。

 1つ目は、法律の科目については、法律辞典を参考にしながら外国語を学ぶつもりで取り組むことです。日本の法律はフランス、ドイツ、イギリス、アメリカなどの国々から法を継受してきた歴史があるので、それらを翻訳する際に作られた独特な法律用語には理解しがたいものがあります(例えば、「善意」とは善良な心という意味ではなく、ある事情を知らないで行うこと、「変態」は特殊なという意味など)。これらの、用語が教科書などに出てきた時には積極的に法律辞典を引いて意味を覚えようとしました。

 2つ目は、教科書がとっつきにくい時には入門書をフルに活用することです。書店に行って、確実に最後まで完読できるやさしいテキストを導入として選び、教科書が読みやすくなるまで数冊読みました。根気よく繰り返して読み、理解を深めていくと、ある時、教科書の内容が理解できるようになっていると思います。

中大通教で体系的に法律を学んだことで、ご自身に変化はありましたか?また、ご自身の生活にどのようなメリットがありましたか?

 ニュースが面白いと感じるようになったことです。特に、時代の変化とともに憲法訴訟が相次いでいるように思えます。それらの関連ニュース、記事を読んで自分が原告の代理人ならどう主張するか、検察官ならどう立証するか、裁判官ならどう判決すべきか、ということを自分なりに考えてみるとおもしろいです。

 また、レポート学習を進める中で文章の中から必要な情報を収集して読む能力とそれらを自分の言葉で表現する力が養われたと思います。1つのレポートをやり終えるためには専門的な書籍を数冊参考にしなければなりません。それらをすべて精読するのではなく、自分が探している情報を得るために必要な部分を精読し、そうでないところはざっと目を通すよう訓練になったと思います。
余談ですが、私が勉強している姿を見ていたのでしょうか、子供も本が大好きでよく読みます。今では自分も勉強しているから邪魔しないでと言われます(笑)。

今後の夢や目標を教えてください。

 自分の語学力を活かして弁護士として活躍したいです。日本と貿易をする韓国企業、韓国と貿易をしている日本企業の間で弁護士として役に立ちたいです。そのために予備試験やロースクールに進むこと考えていますが、2番目の子供がまだ幼いので子育てが落ち着いたら再び勉学をスタートさせたいと考えています。

入学を検討している方にメッセージをお願いします。

 通信で法律を学ぶことは確かに簡単なことではありませんし、万全の環境で学びに取り組める方は少ないのではないでしょうか。私も育児、言葉の壁を抱えて入学を決めました。しかし、一つずつ学ぶ喜びを感じながら、家族の協力を得ながらそれらを乗り越えていくと有意義な冒険ができると思います。そしてその先には大きな達成感と変化している自分が待っていることでしょう。コツコツ努力し、チャレンジが好きな方はやりがいのある時間を過ごせると思います。