卒業生の声H.Cさん

今の自分にとって必要な学びは何かを考え、その学びを得るため困難の中にあっても挑戦し続けることは、その後の自分自身の大きな成長に繋がると考えています。

H.Cさん
  • 入学:2020年10月入学(3年次編入学)
    卒業:2022年9月
    就学時:30歳代
    居住エリア:東京都在住
    職業:会社員(医療法人勤務)
    (2022年12月掲載)

現在の仕事についてお聞かせください。

 医療法人において、医療事務部門のマネジメント業務に従事しておりましたが、法人の拡大に伴い、前述の業務と併せて、各種規程や契約書の整備、人事・労務管理、その他法律に関係する業務にも携わるようになりました。 

お仕事内容の変化が法律を学ぶきっかけになったのですね。

 業務の幅が広がったことで、法人の顧問弁護士と接する機会が増えていきました。弁護士と様々な協議を行う中で、自分が全く想像もできなかった法律的見解に触れることも多く、自分もこのような考えが出来るようになりたい、弁護士とよりよい協議ができるようになりたい、と強く思うようになり、法律を学びたいと考えるようになりました。

実際に学んだことで、お仕事にどのような影響がありましたか?

 判例や学説、法律の解釈を学んだことで、法的思考力が身に付き、業務にあたるうえでの指針のようなものが出来たと感じています。各種規程や契約書の整備等に役立ったのはもちろんですが、人に何かを説明するときの説明の仕方や、文書やメールの書き方等にもよい変化がありました。中大通教での学びにより、仕事がこれまで以上に面白く感じるようになりました。 

最短の2年で卒業されていますが、初年度はレポート学習や科目試験受験など、制度を理解し学びを生活の中に含めていくことに苦労されたと思います。学びを継続できたコツやターニングポイントなどを教えてください。

 はじめは、レポートの書き方や勉強のペースをうまくつかむことができず、とても苦労しました。正直わけがわからないまま、オンデマンドスクーリングの受講と参考文献を読み、時間をかけ何とかレポートを提出していた状態です。レポートが不合格となることも多々ありましたが、その都度、レポートを添削してくださるインストラクターの方が、とても丁寧にご指導くださったので、その指導をもとに改めて課題と向き合うことで、レポート合格に繋げていくことができました。また、レポート課題に記載されている参考文献は可能な限り揃え、参考文献以外に司法試験対策用のテキストも参考にし、オンデマンドスクーリングはもちろんですが、ときには学外のオンライン講座を聴くなどして、学びに役立ちそうなものは積極的に取り入れたことが、学びを継続するうえでの助けになったと思います。最短での卒業を目指し、年に4回ある科目試験では、1回の試験ごとに必ず12単位ずつ単位を修得すると自分の中でルールを決めました。要領のよくない自分にとって、仕事と勉強の両立は大変でしたが、目標を立て地道にきちんとやっていけば、必ず単位が修得できるということを実感し、モチベーションを保つことができました。

本学で学んで印象に残っている科目や教員のエピソードを教えてください。

 はじめに思い出すのは、私にとっての中大通教の学びの入口であった導入教育Bです。学習方法・学習対象の理解、法律論文の書き方の理解とその実践について、とても丁寧に講義していただき、法律の学びの楽しさをはじめて感じた瞬間でした。次に学んだ、憲法・刑法総論・民法1(総論)では、国民の権利、犯罪と刑罰、人と人との間の権利義務関係等について深く学ぶことができ、これまで何となくは知ってはいるものの、よく理解できていなかった身近な法律問題について深く考えるきっかけとなりました。

リスキリングやリカレント教育が叫ばれている昨今、一度社会を経験してから大学で学ぶことにはどのような効果やメリットがあると思いますか?

 社会に出てみると、もともと自分が勉強してきたことが、実際にはほとんど役に立たなかったり、自分では全く予想しなかった分野に携わることになる場合も多いと思います。責任ある仕事を任されるようになり、今までの自分の知識や経験では解決できない問題が出てくる中で、単に文献を読んで理解したつもりになるのではなく、大学という体系的なところでの学び直しを行うことには、とても価値があると思います。在学中、卒業に必要な単位を修得するため、「この科目は、あまり自分の仕事や生活とは関係がなさそう・・」と思いつつ選択した科目もありましたが、実際に講義を受け、レポート学習に取り組んでいると、今までの自分にはなかった新しい視点や考え方で物事をとらえられるようになっていることに気づきました。このことは人生において素晴らしい経験だと思います。
 社会の中での様々な義務や役割がある中で、今の自分にとって必要な学びは何かを考え、その学びを得るため困難の中にあっても挑戦し続けることは、その後の自分自身の大きな成長に繋がると考えています。

今後の目標や夢をお聞かせください。

 中大通教で得た法的思考力を磨き続け、これからの人生に活かしていきたいと思います。また、少し先にはなりそうですが、現在の仕事に関連する社会保険労務士の資格取得にも挑戦したいと考えています。