卒業生の声池奥 孝行 さん

卒業することが目標ではなく、法律を学ぶことを目標として入学しました。

池奥  孝行  さん
  • 入学:2019年4月(3年次編入学)
    卒業:2021年3月
    就学時:50歳代
    居住エリア:岡山県在住
    職業:地方公務員
    (2021年6月掲載)
    ※池奥さんの学習履歴は「履修モデルケース」に掲載しています。

入学のきっかけを教えて下さい。

 皆さんの高い志と違っていて恥ずかしいのですが、テレビドラマの登場人物の理論的な対決や、情報番組で、コメンテーターの弁護士がわかりやすい解説をしていたことに爽快感を感じたことが法律を学ぼうと思った第一歩でした。20歳の時に取得した宅地建物取引士をはじめとする、今までに受験した各種国家試験にも、民法など法律に関連する問題が頻繁に出題されていて、その頃から法律を面白く感じていたので、長い間興味を持っていました。
 一番に背中を押したのは、職場の1歳上の先輩が中央大学の通信教育課程を卒業されたと聞き、自分も、今からでもあの「法科の中央」で、法律の基礎を勉強することができるかもしれないと思ったからです。しかし、入学後すぐに現実の厳しさに気づき後悔し、自分には無理かなと何度もやめようかと思いました。
 でも、現在ではもっと早く入学を決断すればよかったと後悔しています。

お仕事について教えてください。

 市役所で監査事務局長をしています。簿記と地方自治法と対峙する毎日です。元々は土木技術職員で建設工事を担当しており、道路法、河川法、下水道法などが主に業務に関係していました。 

学習計画の立て方を教えてください。

 私が一番受けたかったのは対面型のスクーリングで、多摩をはじめ全国各地のスクーリングを受講するつもりでいたのですが、1年目はレポートの作成が遅れて、夏期スクーリング、短期スクーリングの申し込みができませんでした。その中で唯一参加できたのが、多摩キャンパスでの遠藤研一郎先生の「民法3(債権総論)」のスクーリングでした。この時は岡山から夜行バスで東京まで行ったのですが、3日間のスク―リング最終日の帰路、モノレール内でたまたま遠藤先生と一緒になりました。短い時間でしたがお話をさせていただき、たった1回の多摩キャンパスでのスクーリングでしたが、貴重なありがたい時間を過ごすことができました。
 その時のことを先生は在学生に配付される『掲示板』2020 年2月号「卒業生のみなさんへのはなむけの言葉」に載せてくださり、そのこともとても嬉しかったです。
 2年目は、コロナ禍のため対面授業が中止になってしまいました。それならとオンデマンドスク―リング中心の学習に切り替えました。各期に2科目を受講することを目標に、受講後はメディア教材を利用して、もう一度、オンデマンドスクーリングの講義映像を視聴しました。オンデマンドスクーリング受講の前には基本的にレポート4課題を合格させました。スクーリング受講によるレポート免除の制度は使わず(4課題中2課題免除となります)、折角のチャンスなので4課題にチャレンジし、インストラクターから、立ち上がれないくらいの千本ノックのような添削指導を受けました。一つの課題につき、4、5 回再提出しても立ち上がっていました。  

レポートを1通作成するのに、どのくらいの時間を要しましたか?在学時のレポート作成時間の変化も含めて教えてください。

 主に休日を利用して1日で1課題か2課題のレポートを作成していました。入学当時は1通作成するのにかなり時間を要していましたが、インストラクターのご指導のおかげで履修科目が変わっても作成時間は次第に短くなっていきました。

不合格で返却されたレポートを再提出するときに心がけていたことを教えて下さい。

 数多くの不合格レポートが返却されましたが、どのインストラクターも親切丁寧に間違った箇所をわかりやすい文章で指導していただけましたので、その箇所を特に注視して全体をもう一度書き直すようにしていました。不合格のままで絶対に終わらせないと決めていたので、1科目の4課題すべて合格するまで何度でも再提出させていただきました。

日々の学習時間の確保はどのようにされていましたか?

 平日は、仕事から帰ってすぐにオンデマンドスクーリングを1~2時間受講し、土日・祝日は近くの図書館に籠ってのレポート作成が卒業するまでの2年近くの日課でした。
 図書館での学習は毎週、朝から晩まで同じ席でしていましたので、周りには「このおじさん何をしているだろうか」とかなり変に思われていたかもしれません。そのくらい図書館の1日はあっという間に過ぎてしまうのです。
 2年近くも家事を一切せず、それでも図書館に籠る生活ってどうなのでしょうか。でも、法律の勉強は楽しいからやめられず、「もっと時間が欲しい」と思っていました。

オンデマンドスクーリングを受講した感想と、特に印象に残っている科目を教えてください。

 先生方の講義を受講することで、自分一人の教科書だけの学習では理解できないことが解り、何が重要なのかを教えていただけます。
 特に只木誠先生の「刑法総論」は例え話が面白く、難しい内容がわかりやすかったですし、遠藤研一郎先生の「民法1(総則)」、猪股孝史先生の「民事訴訟法」は丁寧に説明していただけるので理解しやすかったです。また、労働法の米津孝司先生の講義にはいつの間にか引き込まれてしまい、時間が経つのも忘れてしまいました。たくさんの科目を受講したのでお金もかかりましたが、それ以上に得るものがありました。

メディア教材は、どのように活用されていましたか?

 オンデマンドスクーリング受講後や科目試験の前に特に活用していました。オンデマンドスクーリングと同じ内容の授業を繰り返し視聴できるので何回も止めたり巻き戻したりして学習しました。
 メディア教材は1科目あたりの費用がオンデマンドスクーリングよりも安く、助かりました。

通教で学んでいて、嬉しかったことを教えてください。

 自分と同じように、仕事をしながら学習されている多くの方と知り合えたことです。学生会支部は大阪支部で学習させていただいました。月に1~2回、岡山から高速バスで3時間かけて参加し、そこで色々な職業の方と知り合ってお話できることが一番の財産です。
 また短期スクーリングの時も、一緒に受講した方に「単位をどれだけ取ったのですか」とか「勉強方法はどうしているのですか」など、色々と声をかけさせていただきました。
 同じ目標をもった人と人の繋がりを感じられるのはとても嬉しいことです。これらのことが、自分の学習の原動力となりましたし、一人では決して味わえない学習の喜びでした。

中大通教の学びが、お仕事や日常生活で生かされた場面を教えて下さい。

 色々な相手に対して、あることを納得してもらうためにはどういった順序で説明すればいいのか、その結果に至る根拠は何なのか、そこが仕事において一番考えさせられることです。前例踏襲になりがちな業務で、なぜその結果になるのかを理論的に説明することを意識するようになりました。
 市役所の職員として、市民に対して「今までこうやってきたの」ではなく、「これはこんな理由でこうなるのですよ」と説明し、納得していただけるように心掛けています。まさに三段論法が実務にとって必要不可欠であることを認識しています。

卒業が決まった時のお気持ちを教えて下さい。

 嬉しいのですが、対面授業を希望していましたのでコロナ禍の影響によりそれがかなわなかったことにやり残し感があります。「まだ学生のままでいたい」「できればもう少し時間をかけて学習した方が良かっただろうか」そんな気持ちです。でも桜が満開の中、卒業式に出席できたことは最高の喜びでした。

今後の夢や目標を教えてください。

 卒業することが目標ではなく、法律を学ぶことを目標として入学したのですが、在学中は単位をとることが目標となってしまい、あせって学習している自分を残念に思いました。卒業という肩書ではなく実際に使える法律の知識を身に付けたいと思って学習していました。
 市役所の退職後はできるならば法律に関係する仕事に就ければと思っています。それまでは、もっと法律の学習を深めるため車で片道1時間40分の県立図書館で本を借りて地元の図書館に籠る生活を続けるつもりです。
 本当は卒業したくなかった。でも法律の勉強をする習慣が身に付きましたし、中大とも関わっていたいので今年度からは聴講生として登録し、法律系の資格試験対策と中大通教での学びを続けます。今日もレポートを書いています。

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