演習 : 演習リポート

他のスクーリングとは異なる「演習」の魅力や卒業論文作成への活用方法などについて、実際の演習担当の先生とその受講生のインタビュー記事をご紹介しましょう。

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    二羽先生 二羽和彦 先生 (民事訴訟法) テーマ:判例に学ぶ民事訴訟法


  •  昨年度の演習は履修者が少なく、時間に余裕があったことから、通教の教科書を用い、各課題に関する説明を含め、民事訴訟手続における主要な論点について説明を行いました。

     また、各受講生は2つの課題についてレポートを事前に提出し、合格したうえで、演習に出席しています。したがって、課題の報告を担当した受講生がしっかりとレポートしてくれたことはいうまでもなく、参加者全員が各課題について積極的に自分の意見を発表してくれ、好ましく思いました(抽象的な意見ばかりでなく、受講生の経験に基づく具体的な意見・提案も提出され、その場の議論に厚みが出たように感じました)。

     田中さんも、他のみなさんと同様、知ったかぶりをせず、実例を交えて積極的に質問していたのが印象に残っています。受講生の1人として、この演習で何かをつかみ取ってやろうとの強く思いの表れであったのだろうと思っています。
     卒業証書は、自動車の運転でいえば、免許証の取得にすぎません。運転してこそ、免許証を取得した意味があるのであり、免許証を身分証明書にしか使わないのではもったいないと思います。自動車の運転と同じく、法律も、実生活に役立てることに意味があり、また、役立てることによってさらに学び続ける重要性が分かってくるのではないでしょうか。  最後に、田中さんはじめ、受講生のみなさんの今後の活躍を期待しております。

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    田中さん 受講生 田中杏奈さん


  •  民事訴訟法を独学で勉強していたところ、なかなか思うように学習が進まず、行き詰ってしまいました。
    単位が修得できず焦りを感じ始めたタイミングで、運良く開講の情報を得ました。 範囲が膨大である民事訴訟法について、全体像を掴みながら、対面形式でわからない事をその場で確認しながら学習するスタイルが自分に合っていると思い、迷わず受講を決めました。
     レポートはある意味、提出して返却されるまでは自己完結したままですが、人前で発表するということは、リアルタイムで自分の発表を聞いている人が、さまざまな考えや思いを抱いているので、事前に頭の中で整理して考えたことを発表するというだけでも、その進め方や考え方で良いのか、自分自身、発表しながら常に自問自答を繰り返している感じでした。
    一番大変だったことは、発表当日までの準備ですが、実際に発表をしてみて、また他の参加者の発表を聞くことで、色々な意見が交わり、より広い視野で、より多くの視点で、それぞれのテーマについて、考えが深まったと思います。
     先生や他の参加者が、全く違った視点をもっていて、全く違った角度から検討していることに気付けたことはショックとともに新鮮で、人によって考えとはここまで違うのかと、大変勉強になりました。

    2010年度3月卒業式でのお二人  また、講義全体を通して、真面目で誠実で真剣な二羽先生のお人柄が伺えました。
    その道の第一線で活躍される先生として、様々な活動にも参加されているので、特に現場の話などは興味をそそられました。時折ぷぷっと笑いを誘うジョークや、ご自身のエピソードを話される時には、温かいお人柄を感じ取り、受講者は皆、次の講義を楽しみにしていました。
     講義中、何度も耳にした、「法律はただ頭の中にしまっておくだけでは意味がありません。実生活に生かすことが大切です」という趣旨のお話は、卒業した今でも心に残っており、自分が勉強を続ける上で、モットーにしています。

教員見出し

武市先生 武市周作 先生 (憲法) テーマ:憲法判例の検討
 例年、憲法判例を題材に、受講者全員に、報告のためのレジュメなどを準備してもらい、授業で報告・討論をするという流れで進めています。卒論を執筆する人には、卒論の概要や理論的な説明に加えて、それに関連する判例報告などを課しています。
 長谷川さんは、レジュメを素早く作成し、改訂の指示に対しても的確に反応し、大著である関連文献を読破するにとどまらず、他の受講生の報告についても下調べしてくるほど準備段階から優秀な学生でした。授業では当初控えめな姿勢でしたが、時間が進むにつれて積極的になり、議論をリードする場面も少なからずありました。
 長谷川さんが受講された年度は、どの受講生も大変熱心で、議論の水準も高く、私自身が大いに刺激を受けました。憲法の習熟度は受講生によって異なりますが、各人各様に関心を持ち、それぞれのできる範囲で取り組んだことが成功に繋がったといえます。

 演習は体感的なものです。「どういうものか分からない」、「自分にはまだ早いのではないか」などと考えて躊躇して受講を先延ばしするよりも、とにかく受講して、そこでの経験を今後の勉強に活かしていくほうが得策でしょう。もちろん、何の準備もせずに、また授業中も発言せずに座っているだけではほとんど意味はありません。素朴な疑問や、自分では些末だと思っていた質問が、議論の中心になることはよくあることです。入学年度やレポートの進み具合などを気にして躊躇せずに、議論に参加してください。口頭で説明するし、分かってもらうことの難しさ、また、人の話を聞いた上で要点を捉え、それに的確に反応する難しさを体感して下さい。
 十分に準備して、積極的に議論する。これが演習の基本であり、演習こそが大学での学びの醍醐味だといえるでしょう。

  • 受講生見出し

    長谷川さん 受講生 長谷川奈央さん


  • 私は、卒論科目ではなかったのですが興味のあった「憲法」を受講しました。全くの初対面の人との討論とはどんなものになるのか想像もつかず心配でしたが、担当の武市先生は、私が発言に迷ったり質問等を控えていたり考え込んでいた時に、「考えすぎて質問を控えるのではなく、その中で気付くこともあるから、積極的に議論をした方がよい。」とアドバイスをしてくださり、その気遣いに本当に感銘を受けました。
    他の受講生とのレベルの違いを多少感じるかもしれませんが、あらかじめ与えられていたテーマで文献等を読んでいくなど、少しの工夫でそのレベルを埋めることは可能だと思いました。また、紙に書くのとは違い自分が主張したいことを相手に伝える事がどれだけ難しいかを感じました。ただレジュメを読み上げるのではなく、理解をしてもらうように話すのもとても難しいことです。でも、相手に主張するにはそれだけの知識や前提になるものが必要になるので、事前の準備等も含めそれがまた良い学習になったと思います。
    演習は、卒論作成だけのために演習に参加するものとは考えずに積極的に受講することで、通常の講義とは違うもっと深い議論を他の人とすることにより知識を得ることもできますし、そこから新たに考えて前に進めるきっかけにもなると思います。そして教員の方とも身近に話すことができる大変良い機会なので、中央大学に入学した醍醐味を感じつつ最大限に利用すべきだと思います。