卒業生の声根本 篤男さん

自分自身に最も影響があったことは、困難や苦労を乗り越えて得られるものの重要性を再認識することができたことです。働きながら学ぶことは大変ですが、その苦労は仕事にも活かされます。

根本 篤男さん
  • 入学:2013年4月(3年次編入学)
    卒業:2017年3月
    就学時:20歳代
    居住エリア:東京都在住
    (2017年5月掲載)

国家公務員。

ご卒業おめでとうございます。卒業論文合格は長い道のりだったとお聞きしましたが...。

 2013年4月に3年次編入学し、4年かかってようやく卒業することができました。卒業するまでの間、最も苦労したことは「卒業論文」でした。卒業に必要な単位は2年半で修得することができましたが、卒業論文の合格までに約2年かかってしまいました。入学して3年目のときに、卒業論文を提出しましたが、結果は「不合格」でした。その後、テーマを変更して、再度、卒業論文を書き上げて、4年目にようやく合格し、今回無事に卒業することができました。

卒業論文には、いつ頃から、また、何から取り掛かりましたか?

 1年目は単位の修得に専念し、2年目(2014年)から、単位の修得と平行して、卒業論文のテーマ設定や資料の収集を始めました。私は、他大学を卒業しており、過去に卒業論文を書いた経験がありましたが、正直何から始めればよいのかわかりませんでした。そのため、まずは、卒論ハンドブック(リベルス5)を何回も読み返して卒業論文執筆に対しての心構えと準備を行いました。
 テーマが決まった後は、集めた資料を読み返して、全体の構成を考えました。具体的には、各章(節)で何を書くべきか洗い出しをするとともに、メモを取りながら集めた資料を読み返して、論文の内容を構成していきました。この作業を行っていると頭の中が整理されて、何を論じるべきか論点が明らかになりました。最初の構成は、あくまで仮のもので、論文を執筆している過程で順番を入れ替え、項目を追加・削除して、徐々に論文の精度を高めていきました。

卒業論文作成に関して、ガイダンスや優秀論文の閲覧などのサポートは利用されましたか?

 2年目(2014年)の6月に卒業論文作成ガイダンスに参加しました。また、同日に優秀論文の閲覧会も開催されていたため、そちらにも参加しました。
 ガイダンスでは、卒業論文を執筆するにあたって、1.テーマの設定、2.図書館の活用方法、3.資料の収集に関する留意事項、4.論文の構成などを講義形式で指導してもらえました。その場で自由に質問することができたため、疑問に思っていたことを確認することができ、大変有意義なガイダンスでした。
 また、ガイダンスにおいて「卒業論文レポート(通信指導)」は受講した方がよいという話があったので、私も受講することにしました。「卒業論文レポート(通信指導)」の受講は任意ですが、テーマの設定、論文の作法、論文の内容等について、3回に分けて添削指導してもらえます。的確なアドバイスと指導を受けることができるので、本当に受講してよかったと思います。

参考文献は何冊くらいあたりましたか?

 50冊くらいです。参考文献の必要な頁はすべてコピーをとり、何度も読み返して、自分の意見や考え方などを直接書き込み、忘れないようにメモを取っていました。また、後からどの文献にどのようなことが書いてあったのかをすぐに確認できるよう、簡単なリストを作成して管理していました。

最初に卒業論文が不合格だった時の状況をお聞かせください。

 自分の仕事に関連するテーマを選び、卒業論文レポート(通信指導)3回を経て、卒業論文を提出しましたが、残念ながら結果は「不合格」でした。知見や経験のあるテーマについて、苦労を重ねて卒業論文を書き上げ、合格する自信もあったので、不合格だったときのショックは大きかったです。
 その時の審査講評には、以下の1~3の指摘が記されていました。
1.テーマの設定をするにあたり、工夫なり努力なりをしているか。
2.テーマに基づき問題を処理するに当たって、独自の視点から新しい提案をしているか。
3.テーマを論じるにあたり、筆者独自のどうしても他人に譲れない主張があるのか。
 審査講評を読んだときに、自分が不合格だった理由がよくわかりました。自分でなければ論じることができないことを論じるからこそ、卒業論文に取り組む意義があるにもかかわらず、その一番重要な部分が論じられていなかったのです。特に、私の場合は、自分の仕事に関連するテーマを選んだため、他の人とは違う視点や角度から切り口を探し、問題への切り込みをしなければならなかったのですが、その努力が足りていなかったのだと深く反省しました。
 そのため、自分は何を論じたいのかもう一度よく考え、テーマ設定からやり直すことにしました。そして、論題科目はそのままで、テーマだけを変更し、新たに卒業論文を書き直すことにしました。

 

あきらめることなく、取り組み続けることができたのはなぜでしょうか?

sample  不合格だった時の審査講評に書かれていた「テーマを論じるにあたり、筆者独自のどうしても他人に譲れない主張があるのか」という言葉が心に響きました。大学4年間の集大成として、自分でしか論じることができない主張を卒業論文でまとめ上げて、卒業したいと強く思いました。これまで、コツコツとレポート学習を積み重ねることで、単位を修得することができたので、あきらめなければ必ず合格できると思いました。
 また、在学中に子供(長男)が誕生したこともあり、子供のためにも何としても卒業しなければという気持ちになりました。

総合面接試問では緊張されましたか?印象に残ったことを教えてください。

 卒業論文の提出後も、不合格だった場合に備えて、新たな資料の収集や判例の動向をチェックするなどして論文の見直しを行っており、「やれるだけのことはやった」と開き直ることができたので、あまり緊張はしませんでした。
 総合面接試問は、科目試験のような筆記試験ではなく、担当教授との一対一の口述試験ですので、私が卒業論文で論じた内容について、反対の立場から厳しい質問を受けました。ただ、それは、反対の立場の意見からも耐え得る主張なのか、という点を確認するための質問だったような気がしました。また、諸外国の制度のことなど、かなり専門的な質問も受けましたが、わからないことは「勉強不足のため、わかりません」と正直に答えました。
 総合面接試問の最後に、担当教授から「卒業論文を書いて終わりではなく、今後も仕事を通じて、自分の目で見たこと、自分が経験したこと、自分で感じたことを論文に書くといい。そうすれば、もっといい論文が書けるようになる。」と、有難いお言葉をいただけたことが、とても嬉しく印象に残っています。

振り返ってみると、不合格を乗り越えて卒業論文を書き上げた経験は根本様の生活に何か影響・変化はありましたか?

 私は、仕事上、法律の条文を読んだり、判例を調べたりする機会が多いのですが、卒業論文を執筆する過程で多くの判例や判例評釈を調べたため、判決文を読むことについて抵抗がなくなり、判例を的確に読み込める力がついたと実感しています。
 また、今までは、「仕事が忙しくて時間がない」と思っていましたが、通勤電車内などの隙間時間をうまく活用することで、卒業論文を書き上げることができたので、工夫すれば時間はいくらでも作れるという考えに変わりました。
 そして、自分自身に最も影響があったことは、困難や苦労を乗り越えて得られるものの重要性を再認識することができたことです。私の場合は、最初に提出した卒業論文が不合格となり、テーマを変更して再度卒業論文を書き上げたので、その分、合格したときの喜びは「2倍」でした。不合格だったときに、自分自身と向き合い、なぜ不合格だったのか反省・検討し、努力を重ねることで、自分自身が成長できるのだと、不合格を乗り越えて卒業論文を書き上げた経験から学ぶことができました。

レポート作成や卒業論文に対し、入学を躊躇してしまう志願者の方に一言お願いいたします。

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(写真)卒業式で猪股通教部長と記念写真

 中央大学の通信教育は、レポート学習がスムーズに進むように、きちんとカリキュラムが組まれています。レポート作成に不安がある方は、「導入教育B」の受講をお勧めします。私が受講したときは、中央大学OBの弁護士の方が講師でしたが、弁護士としての実務経験などを交えながらレポート作成のコツを具体的にレクチャーしてくれました。そのおかげで、1番最初に提出したレポートも1発で合格し、その後も順調にレポート作成に取り組むことができました。レポート作成は手書きですが、実際に手で書いてみると、書くことによって知識が整理されたり、書きながら疑問点が出てきたり、様々な発見があります。また、卒業論文は、日々のレポート作成で卒業論文を書けるだけの力が身につきますので心配はいらないと思います。
 働きながら学ぶことは大変ですが、その苦労は仕事にも活かされますし、卒業したときの喜びは計り知れないものです。学びたい気持ちがあれば、必ず卒業できますので、入学を迷われている方は、思い切って挑戦してみてはいかがでしょうか。

 
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