卒業生の声伊藤 由里さん

法律はこの社会で生活する上での公式ルールブック。人生の武器が1つ、増やせます。

伊藤 由里さん
  • 入学:2013年4月(3年次編入学)
    卒業:2016年3月
    就学時:20歳代
    居住エリア:東京都在住
    職業:特許事務所(弁理士)

現在のお仕事について教えてください。

 特許事務所に勤めています。就職活動の際、「英語が使える仕事」ということで就職課の先生に紹介して頂いたのが今の職場でした。入所後は一般事務職として勤務しながら勉強し、弁理士試験に合格しました。現在は、国内出願案件・PCT出願案件を中心に出願業務全般に携わっています。

職場では、通信教育で法律を学んでいることは公表していますか。

 夏期スクーリングや短期スクーリングに合わせてお休みを頂くこと等もありますので、入学を決めたときから公表しています。幸い、上司や同僚の方達のご理解を頂いていて、平日に行われる短期スクーリングにも積極的に参加することができています。

弁理士試験合格後、本学に入学されていますが、入学のきっかけを教えてください。

 弁理士試験の勉強をしている中で、民法や民事訴訟法といった基礎となる法律の知識が不足していることを痛感しました。また、その一方で「法律の勉強」というものが楽しいと感じるようになりました。働きながら学ぶということで、通信制の大学をいくつか検討しましたが、中央大学の通信教育課程は編入により法律科目のみに専念することができるカリキュラムでしたので入学を決めました。

特許・知財業務に携わっている方も本学に多く入学されています。弁理士に求められる能力やスキルと法律を体系的に学ぶことにはどのような関連がありますか?

 例えば、「特許権」というものを理解するためには、憲法29条(財産権)や、民法206条(所有権の内容)といった、知的財産法の範囲に留まらない法律の学習が必要になります。また、一般に商標と似たイメージを持たれる商号については、商法に規定が置かれています。会社が合併した場合に、その会社の持っている特許権はどうなる?事業譲渡の場合は?といった問題については、会社法で学ぶ知識が役立ちます。特許権を取得するための手続は行政機関である特許庁に対して行う手続ですので、行政法の基本的な考え方を理解しておくと便利です。
 知的財産についての専門家である弁理士ですが、その知的財産について理解を深めるようとすると、上に挙げたように様々な法律が登場します。また、弁理士試験の勉強というのはあくまで資格試験のための勉強です。ですので、改めて法律を体系的に学ぶことは、法律家に必要なリーガルマインドを鍛えることにも繋がっていると感じています。

レポート作成で苦労したこと、印象に残っているインストラクターからの指導をお聞かせください。

 科目によって好き嫌いというものがどうしても出てきますが、最初に合わないと感じてしまった科目についてはレポートを書くにも筆が進まず理解も浅いため、合格まで時間がかかり苦労しました。
 指導欄だけでなく、レポートの中でも具体的な箇所を指定して良い点や悪い点、接続詞の使い方等を細かく指摘して下さっているものは、とても勉強になります。

仕事との両立のポイントや、時間の使い方、勉強方法などを教えてください。

 あまり完璧を目指さないようにしています。仕事をしながらの学業というのはどうしても時間的な制約があります。そこで自分の中での優先順位を考えた結果、「できるだけ短期間での卒業>良い成績」という結論になりました。ですので、徹底的な理解までは目指さず、分からない部分があってもとりあえずレポートを書いて提出する、という形でどんどん先に進めています。
 勉強するにあたっては、市販の司法試験用のテキストも活用しています。試験のためのテキストですので、見やすく分かり易く整理されているものが多いです。最初にこういったもので概要を掴んでおくことで、教科書の内容も頭に入りやすくなります。
 また、細切れの時間でやることと、纏まった時間を取ってやることを整理しておくことで、時間を有効に使うことができます。例えばレポートについてみると、文献を読み比べながら文章を考える下書きは、休日など数時間連続した時間が確保できるときに行います。一方、清書はそれを書き写すだけなので昼休み等の短い空き時間に進めます。結果として2通のレポートが同時進行となることもありますが、1通提出したら次の1通、とするよりも時間が効率的に使えるようになりました。さらに、下書きは最後にレポート用紙と同じ文字数の原稿用紙にあてはめ、改行等も含めてひたすら写せば済むようにすることで、待ち合わせまでの10分間といった隙間時間にも作業を進めやすくしています。

法律を学びお仕事で役に立ったことを教えてください。

 まず、文章を考えること・書くことが格段に楽になりました。論理的に考えることや、三段論法を意識して書くことは、レポートを数多くこなす中で確実に身についていきます。これは職種を問わず、メール1本書くにあたっても活かせる力だと思います。また、法学部で学んでいると、新しい科目の勉強を始めるたびに、今まで目を通したこともなかった法令に触れてその内容を理解する、という作業を繰り返すことになります。これに慣れたおかげで、仕事上必要があって関係する法律や規則などを調べる場合にも理解のスピードが上がりますし、そういった作業自体を楽しいと思えるようになりました。

将来的にどのようなスキルを磨き、どのような弁理士になりたいですか。また今後目指している資格があればお聞かせください。

 国内法だけでなく外国法についても知識を増やして、かつ、それを分かり易くクライアントに説明することができる弁理士になりたいです。ここ数年は法律三昧の勉強が続いているので、資格を取るのであれば法律からは少し離れて、全く関係のないジャンルの勉強をしたいですね。

入学を検討している志願者の方に一言お願いします。

 中央大学の広告にある「人生を変える8万円。知ってる人は始めてる。」は言い得て妙だなと感じます。
 法律は、この社会で生活する上での公式ルールブックだと思っています。その内容を学んでおくことは、生きていく上で有利になる場合こそあれ、損にはならないはずです。人生の武器が1つ、増やせます。

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